医療機関向け公益法人制度改革対応セミナー
日時:2010年2月18日
会場:ペリージョンソン コンサルティング 株式会社
東京本社セミナールーム(東京都渋谷区)
PJC東京本社で開催した、医療機関様を対象とする公益法人制度改革対応セミナーのリポートです。従来は公益認定を受けられないといわれていた医療機関ですが、最近では状況に変化が見られます。昨年末には、いくつかの法人が実際に公益法人に移行しました。一般の医療機関と公益認定を受けられる医療機関の違いなどをお伝えします。
2010年最初のイベントリポートは、2月18日にPJC東京本社で開催した、「医療機関向け公益法人制度改革対応セミナー」についてお送りします。
このセミナーは昨年の8月から12月にかけて実施してきたものですが、ご好評をいただいたため今年も開催することとなりました。同時に、公益認定申請への答申の状況などを最新の情報に更新し、資料もより分かりやすいものに改良しております。
さて、昨年末は、医療機関様の公益法人制度改革対応を考える上で、参考になるできごとが2つありました。「新たに2つの医療機関・医療関係法人が公益認定を受けたこと」と「公益認定申請に、初めて不認定の答申が行われたこと」です。
第一部では、これらのできごとをどのように受け止めるべきかをご説明し、「政府公益から一般公益へ」という大きな流れや、公益認定と法人税法の関係、「公共事業」と「公益目的事業」の違い、「営利競合」という視点の重要性などについてお話ししました。また、「医療機関は非営利型の一般法人に移行するのが良い」「一般法人に移行すれば楽になる」という考え方に潜む危険性もご紹介しました。
休憩を挟んだ後の第二部では、公益認定申請への答申の例を詳しく見ながら、「医療機関の公益性」について整理しました。
「医療保健業」は、法人税法施行令第5条第1項に掲げられた34事業(いわゆる特掲事業)の中に含まれています。そのため、以前は「医療機関は公益法人になれない」という「常識」が語られたこともありました。もちろん、この「常識」は、実際に公益法人に移行する医療機関が現れたことからも分かるとおり、誤解です。
しかし、特掲事業に含まれている事業を営む法人が公益認定を受けるためには、一般の法人と差別化をしなければなりません。漠然と「社会の役に立っている」というだけでは、公益目的事業とは認められないのです。講師は、このことを以下のようにご説明しました。
「あらゆる企業は社会の役に立っています。例えば、小売店は商品の流通の確保を通じて市民の日常生活を支えています。ですから、町のお店の商売も、考えようによっては『公益的な事業』です。しかし、普通の商店が公益法人になれるのか、なるべきなのかというと、それは違います」
「医療は人間の健康や生命を守るために欠かせないものであるだけに、どのように公益性を表現すべきか、かえって戸惑う関係者の方もいらっしゃるようです。普通の病院とどう違うのか、地域性や時代の要請を踏まえた主張をしなければなりません」

公益法人制度改革対応セミナーでも毎回申し上げていることですが、公益法人制度改革は「制度の転換」ではなく、「哲学の転換」です。
今後、人口の減少や高齢化などによって、日本の社会は変革を余儀なくされるだろうと予想されています。また、価値観が多様化した現代では、昔のような行政が「公益」を一手に担う体制は無駄が多くなってきました。民間の力を活用することで、こうした問題を解決していこうという公益法人制度改革は、次の世代のこと、百年先のことも考えに入れ、新しい社会の枠組みを作っていこうという取り組みの一環です。単なる会計制度や書類整備の問題ではなく、もっと高い視点を求めている問題としてとらえることで、公益法人制度改革は理解しやすくなります。
公益認定を受けたいとお考えの医療機関様は、正しい現状分析と入念な準備を行って、ぜひ挑戦していただきたいと思います。日常の業務にお忙しい事務局様のご負担を最小限に抑えるため、必要な実務をPJCが主体となって行う「受託方式」のコンサルティングプログラムもご用意しております。よろしければ、関連サービスのページをご覧ください。
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