主務官庁や行政庁の説明会等に参加なさった皆様は、すでに理解されていることと思います。しかし、いざ構想設計を始めてみたら、懸案事項が山積みで具体的にはなかなか進まない、といった方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は新制度における機関と役員の編成について、いくつかの重要なポイントを挙げてみましょう。
これまでの制度でも事業についての規定は明確にされていましたが、新制度では公益法人に求められる機関と役員編成についての規定も明示されています。
・ 法人関係者への特別な利益の非供与(公益認定法第5条第3号)
不特定多数の者に対する利益の増進に寄与するのが公益法人の役割ですから、特定の者だけに特別な利益を供与することはできません。
・ 理事及び監事に関する親族等の制限(公益認定法第5条第10号)
公益法人として、特定の者の利益を代表するようなことがないように、配偶者や親族で占めることができる理事または監事の人数は3分の1までと規定されています。
・ 理事及び監事に関する相互密接関係者の制限(公益認定法第5条第11号)
他の団体の利益のために法人が運営されないように、ある団体の関係者で占めることができる理事または監事の人数は、3分の1までと規定されています。
・ 評議員会での定足数の取り決め
今までは特に定足数を決めていなかった法人も、今後は定足数を定めた上で議決しなければなりません。
この他、
・代表理事・執行理事の新たな選任
・代表権は代表理事・執行理事のみ
・議決権は出席者のみ行使可(書面による参加は不可)
・監事の監査監督権限の強化
・会計監査人の設置(事業規模による)
といった項目が新たに規定されています。
移行の準備をしようにも、理事の任期が残っているため役員の再編が滞っている、という法人様もおられるようです。しかし、任期に合わせていては間に合わなくなることもあり得ます。申請の期間には限りがあります。任期が長く残っているならば、新役員の選定スケジュールを考慮し、現役員に状況をご理解いただいて約款の見直しを行い、任期を短縮するなどの対応を検討する必要があります。
役員の選定は、法人の設立や趣旨に係る部分もあり、そう簡単には進められない作業です。事前の関係者への相談や根回しなどの準備も含め、移行をお考えの法人様は大変な時間と労力を強いられることになります。なるべく早めに着手し、効率よく準備を進めることが大切です。余裕をもって準備を整えることで、より認定に適した組織づくりが実現できるでしょう。
いよいよ新制度の施行が迫ってきました。「他の法人の動きを見てから準備を検討する」、「1年目は世の中の様子を窺ってみる」といった担当者様のお話を伺うこともありますが、機関や役員の編成は先送りにできない重要事項です。
法人様ごとに移行の環境も多種多様ですし、組織・機関もそれぞれ異なります。新法の求める組織や機関に適合させるためには、法令やガイドラインに照らし合わせて対応することが欠かせません。まずは、新制度の骨子と当てはまる改正部分をよく理解して、5年の移行期間を有効に活用してください。
法令遵守は当然として、法人が定めた定款及び規程に基づいた事業活動が適切に行われるよう、その体制を整備し、法人自らが評価する「しくみ」の構築が重要とされています。
この機会に、ペリージョンソン コンサルティング 株式会社(PJC)のセミナーを活用して、法人移行後の有効な内部統制の構築手法を習得されてはいかがでしょうか。
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